複写盤 1
まず初めに 複写盤とは他社のレコードから無許可で 型を取り レコードにして勝手に売りさばいた物で
レコード創生期からレコードの著作権が認められるようになる大正9年まで公然とまかり通っていました
各社は いろいろと複写盤の対抗策を考えましたが どれも「これ!」と言った対策にはならなかったようです
まず日蓄は 対策として 吹き込みの時 レコードに「ニッポノホン」「ワシ印レコード」と言った言葉を 早口の
女性の声で入れたのだそうです ところがこれは当然 お客さんから苦情が続出して直ぐに中止になりました
三光堂なども 対策として声ではなく鈴や拍子木の音を入れたそうですが これも直ぐに中止されたとか・・・。
自らも複写盤を製作していた東洋蓄音器が考えた対策は 盤上に英文で「ORIENT」の文字を浮かび
上がらせると言う方法で 大正2年3月に「浮文字入音盤」として実用新案が認められました 複写盤の
製作をしていたレコード会社は 東洋蓄音器のほかにも大阪蓄音器、東京のヒコーキ印帝国蓄音器
(楠公印のテイチクとは無関係)などがあります
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